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川崎稲門会:ワセダサロン2月例会(第571回)
川崎稲門会
ワセダサロン2月例会(第571回)
ワセダサロン2月例会を、2024年2月24日(土)12時から、川崎市の武蔵小杉駅近くの「ユニオンビル」で開催した。29人が集い、板橋幹事長(1977年政経)の司会進行の下、井上会長(1969年法研)の乾杯で始まった。
各担当により、開催された若手の「ヤングベアーズ」新年会と川崎市役所新庁舎の見学会、翌月予定の早慶ゴルフについて報告があった。また、能登半島地震の見舞金が、会だけでなく個人からも送られたことに関し、推進役の山本哲也氏(1975年政経)が謝辞を述べた。戸辺憲氏(1971年理工)と会長は、24年2月3日実施の小田原稲門会主催「箱根駅伝の健闘を祝う会」を報告した。初参加の西川英毅氏(1987年理工)と若手の杉山絢香氏(2020年社学)が自己紹介を行った。
本日の講演テーマは「変わる日本語、それでも変わらない日本語」。講師はNHK放送文化研究所の主任研究員で博士号を持つ塩田雄大氏である。まず講師は、時代と共に変わる日本語、その変化がより分かりやすく、より豊かになるようにさまざまな例を用いながら、日本語の実態について述べた。そして、次のように語った。
「“コトバの変化は変動相場制”みたいなもの。地域や経年、使う人の年代によって今は正しいと思っても、未来にはどうなっているか分からない。10年前と今を比べ、『おかげさまで』は全体の6割が支持したとはいえ、今の若い人は違和感を持つ。『何らお世話になっていないのに使うのはおかしい』と。一方で『お疲れさま』は、朝初めて会う人に対してはおかしいと思われていたが、今では十分に普及し、朝からのメールの冒頭でも違和感なく使われる。
さらに、衰退している言葉もある。手土産などを渡すときの『つまらないものですが』はためらいなく使われていたが、今や若い年代を中心に使われなくなっている。ほかに『浅学菲才(ひさい)』や自分の妻を『愚妻』と呼ぶことも、少なくなりつつある」など。
年齢層別に10年の年月を経て、同じ質問を繰り返すことで調査したデータを基に、豊富な事例を挙げながら、日本語の経年変化や年齢層による差異を分かりやすく例示した講演であった。時間となり、校歌を斉唱し散会した。
(井上勝利 記)
【参加者】※敬称略
板橋洋一、井上勝利、植草岳浩、織田聡子、越智威雄、織戸四郎、梶八重子、児玉總一郎、小松正、清水秀紀、杉山絢香、曽禰純一郎、竹達聡、田中恭一、田中清司、綱川健一、戸辺憲、永島偉行、西川英毅、能智和美、濱志津子、平沢和久、保科卓爾、松下正夫、見田元、森脇敏和、柳沢雅広、山田隆、山本哲也
講師:塩田雄大